2008年06月19日

企業による種子の独占を可能にするターミネーターテクノロジー

種はできるが、その種をまいても芽が出ないため、農家は毎年、新しい種を種子メーカーから買わねばならないという、ターミネーターについて、以前、ビルトッテンの記事を引用した。これが、本気で研究されているのだ。

ターミネーターテクノロジーは、「植物遺伝子発現制御技術」と言われている。遺伝子操作によって、種子を作らせないか、発芽させないようにする、自殺技術の一種である。

例として発芽時に働くプロモーターの下流で、たんぱく質合成阻害遺伝子を働かせて、発芽させなくする方法もある。。
企業はプロモーターと阻害遺伝子の間に組み換え配列Creで挟まれた遮断DNA断片を入れて栽培する。この植物を苗として販売するときに、苗をテトラサイクリン処理する。この植物の染色体には、組み換え酵素loxP遺伝子が、Tet−onシステム(テトラサイクリンにより、遺伝子発現をオンにする方法)で働くように、工夫されたDNA断片が組み込まれている。細胞内で、テトラサイクリンによって、loxPが発現し、Creを標的とした組み換えが起こり、(Cre−loxPシステム)苗は遮断DNA断片が失われた個体に変わる。
農家は、その苗を買って育てる。普通に生育し種もできるが、発芽時に、阻害因子遺伝子が働くため、種子は発芽せず、死んでしまう。
農家は、毎年苗を買わなくてはならない。。「基礎分子生物学」東京化学同人より一部引用。

この技術については、種子メーカーが、独占的販売を可能にするために、以前から研究されている。上の例は、苗だが、種子利用も研究されている。

稲にしても麦にしても、人類が、1万年か、それ以上かけて、野生の品種を品種改良したものである。

種子メーカーは、品種改良に、多額の資金と労力をかけているとはいえ、(これまでに、人類がかけた1万年の労力から見たら、大したことない)企業による、有用植物の「囲いこみ」が、許されるものであろうか。自然をこのような形で支配することじたい許されるのであろうか。

ビルトッテンのいうように、家庭菜園などでできた種子は、翌年のために、毎年残しておいたほうがよい。一部の企業が、イネやムギ、大豆、トウモロコシ、野菜、その他の有用植物の種子を独占してしまうかもしれない。自衛策を講じて対抗しよう。

また、家庭菜園は、世界的に食糧が不足するなか、食糧自給率向上にもつながる自衛策である。

(企業が、種子を独占するためには、先ず稲や麦の新品種を農家に売る。農協などの既存の官僚組織を利用することも考えられる。中小の種子メーカーを大手の種子メーカーが、買収する。これを世界中で行えば、世界中の有用植物の種子を一部の企業が独占することも可能になる。

種子メーカーが、農家に売った植物は、種ができないか、種を植えても芽が出ずに、枯れてしまうかなので、世界中の農家は、種子を毎年、種子メーカーから買わねばならない。種子市場を一部の企業が独占してしまえば、種子の価格を高く設定しても、農家は、種子を買わざるを得ないだろう。

食料を生産している農家が、このような形で、種子メーカーに隷属してしまうなら、農家の生産する食料を食べて生活している、消費者、つまり、ほとんどの人たちも、種子メーカーに隷属する結果になる。消費者も生産農家も、食べずに生きていけないから、農家は、借金をしてでも、種子メーカーから、種子を買わざるを得ないだろうし、消費者も、借金をして、食料を入手せざるを得ないだろう。)

ビルトッテンの記事

http://www.ashisuto.co.jp/corporate/totten/column/1186478_629.html
posted by 望 at 22:27| Comment(0) | TrackBack(0) | 経済 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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