以前は研究予算を平等に各研究室に配分していたのだが、独立行政法人化された後は、競争原理を導入するために様々な改革がおこなわれた。
中でも大学院生を増やす原因になったのが、研究室に所属する大学院生の数に応じて研究予算を配分するシステムである。教授は自分の研究室の予算欲しさに学生を大学院に進学させようとする。天下り先を確保するために大学院を増やしたのだから、そこへ学生を送り込めというわけである。
大学も教授も大学院に進学すると、いいことづくめのような宣伝を学生に対してするのだから、悪質商法のようなものだ。
http://wakabayashi.way-nifty.com/1/2007/10/post_c6fb.html
「子供が減って文教費は減るはずなのですが、それも増える一方。なぜなら文科省は天下り団体を太らせて、天下り理事が海外旅行ざんまい。ムダに大学院を増やして理事ポストも増やし、副作用でポスドクを大量生産中です」
http://digest2ch-bizplus.seesaa.net/article/112486754.html
「政府は、大学などでの研究活動の経験がありながら就職難に苦しむ「ポストドクター」の雇用を促すため、中小企業などが資金を出し合って作った研究組合に対する補助制度を今春、創設する。
組合が雇用する研究者5人まで、1人あたり最大で210万円の賃金を補助。組合参加者の3分の2以上が中小企業の場合は、日本政策金融公庫の低利融資を受けられるようにする。」
この「研究組合」じたいが、公務員の新たな天下り先になりそうな予感なのだ。若林亜紀氏もにせ研究員に仕立てられ公務員の天下り法人である「研究所」に勤務した経験を述べている。上の研究者5人というのも、同様のにせ研究員になる可能性が高いし、余剰博士を雇用しても補助金や貸付金が天下り公務員の懐に入る可能性も高い。
何故学生は大学や教授に騙され、安易に大学院に進学したのだろうか。大学院に進学することが、本当に就職に有利になるのかといった情報が入ってこなかったのが不思議である。本やネットからも情報は入手できるし、卒業した先輩からも情報を得ることができる。このあたりに学生の甘さも感じられる。
背景は少し異なるかもしれないが、かつてオーバードクターと呼ばれ問題化したものが、ポストドクターと名を変えて問題化したに過ぎないのだ。学生が過去の教訓に学んでいれば、騙されることもなかっただろう。
文系の場合、法科大学院以外への進学は無駄になるばかりか年を取るだけで、かえって就職に不利になる。法科大学院も司法試験に合格しなければ同様の結果になる。理系の場合でも、進学していいのは修士課程までで、博士課程までいくと就職先が無くなる。同じ理系の中でも工学部は修士課程までなら進学する価値はあるが、他学部となると不明である。
http://logs.dreamhosters.com/html/1/214/718/1214718873.html
特に農学部などのバイオ系では就職先は限られる。経済全体に農業分野(直接農業だけを指していない)が占める規模を考えれば、だいたいの想像はつくはずだ。
大学や公的機関のポストは限られているし、元々日本の企業には大学院卒の需要が無いのである。大学院だけ作って、そこへ学生を送り込んでも無理というものである。
根本的な原因としては、やはり一度失敗した者が立ち直れない高度成長期以降の終身雇用などの硬直化した雇用システムがある。
統計
http://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/19/10/07102312.htm
http://science6.2ch.net/test/read.cgi/rikei/1205142252/
「。。文科省は、大学や企業を対象にモデル事業を募集し、支援する。人材派遣会社などが、ポスドクに研究機関以外の就職情報を提供し、企業に出す研究企画書の作成方法を指導するといった事業が考えられる」
やはり派遣ということである。
http://unkar.jp/read/science6.2ch.net/rikei/1205142252
http://ninjax.dreamhosters.com/newsplus/news19_newsplus/1130/1130873152.html
http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/gijyutu/gijyutu4/toushin/07031322/004.pdf

