2014年08月03日

アベノミクス デフレの原因は交易条件の悪化 日本企業の競争力が低下したから

デフレの原因について。日本人の実質賃金が低下した原因は、日本の交易条件が悪化したからであり、交易条件が悪化した原因は、日本企業の作る製品に、魅力が無いからである。
韓国がスマホ一本と揶揄されるように、日本は自動車一本と揶揄されている。元々日本車は韓国車同様、単に価格が安いという理由で売れてた面がかなりある。

>ロイター コラム:デフレ脱却で実質賃金は上昇するか=河野龍太郎氏2014年 07月 2日
http://jp.reuters.com/article/jp_forum/idJPKBN0F506U20140702?pageNumber=1&virtualBrandChannel=0
>あまり認識されていないが、2000年代に消費者物価は概ね横這いで推移し、GDPデフレーター(名目GDP/実質GDP)は大幅に下落した。年間の下落ペースは、消費者物価がマイナス0.2%、GDPデフレーターがマイナス1.2%。実は、この差が交易条件の悪化に他ならない。

>やや専門的な話だが、GDPデフレーターは、消費者物価や企業物価などの物価統計とは多少性格が異なる。「三面等価の法則」(生産・分配・支出の3つの側面から算出した額は等しくなる)から明らかなように、GDPデフレーターは名目GDPの代わりに名目GDIを用いて、「名目GDI/実質GDP」と表すこともでき、1単位当たりの財・サービスの生産で、どれだけの名目所得が得られたかを示してもいる。

>物価が下落しない場合でも、GDPデフレーターは低下するケースがあるが、それは、交易条件の悪化で海外へ所得が漏出し、名目GDIが悪化するケースである。2000年代はまさにそのことが起こった。2000年代のGDPデフレーター低下の主因は、物価下落ではなく、交易条件の悪化だったのである。


>実質賃金と交易条件の悪化に関するメモ(やや技術的)池尾 和人
http://agora-web.jp/archives/1589175.html

>実質賃金の上昇率=労働生産性の上昇率+(GDPデフレーターと消費者物価の比)の変化率+労働分配率の変化率


>実質賃金が低下している(実質賃金の上昇率がマイナスだ)ということは、労働生産性の上昇率、(GDPデフレーターと消費者物価の比)の変化率、労働分配率の変化率のいずれに起因しているのかということになる。事実の問題としては、GDPベースでみた労働分配率はあまり変化していない。また、労働生産性の上昇率は鈍っているけれども、マイナスになっているわけではない。ということは、(GDPデフレーターと消費者物価の比)の変化率が大きくマイナスであることに原因があるという結論になる。

>それでは、(GDPデフレーターと消費者物価の比)の変化率というのは、何を意味しているのか。GDPデフレーターも消費者物価も物価指数の一種であるが、前者はGDPを実質化するためのものなので、GDPの定義に従って輸出価格の変化率は加算され、輸入物価の変化率は控除される扱いになる。後者の消費者物価には、輸出価格は含まれず、(輸入物のワインとかをわれわれは消費しているので)輸入価格は含まれる。こうした違いから、(GDPデフレーターと消費者物価の比)の変化率は(輸出価格と輸入価格の比)の変化率にほぼ比例することになる。

>この(輸出価格と輸入価格の比)が、交易条件と呼ばれるものにほかならない。交易条件とは、どれだけ有利に貿易を行えているかを示す指標である。

>日本が貿易において不利になってきているのには、1つには輸入している石油や食料品といった第一次産品が値上がりしているということがある。しかし、それだけではなく、輸出している工業品の価格が韓国等との競争の中で引き上げられないということがある。第一次産品の値上がりだけが原因なら、ドイツなどの交易条件も悪化しているはずだが、そうはなっていない。

>したがって、輸入価格の上昇に見合うかたちで輸出価格を引き上げられないという意味でのわが国の国際競争力の低下が交易条件の悪化につながっているといえる。そして、上記でみたように、交易条件の悪化が実質賃金の低下のもっぱらの原因になっている。


>賃上げの実現は、政治介入の手柄ではない GDPデフレーターとCPIのかい離から見た本当の実質賃金 川口 大司2014年4月4日

http://business.nikkeibp.co.jp/article/manage/20140402/262262/?P=1

この20年間、日本の輸出価格は下がり、輸入価格は上昇している。つまりこの20年間、日本の交易条件は悪化している。GDPデフレーター(連鎖方式2005年基準価格)で見ると、大幅なデフレになっている。

賃金をCPIで実質化すると、労働生産性は上がっても、実質賃金は上がっていないように見えるが、賃金をGDPデフレーターで実質化すると、労働生産性の上昇と賃金の上昇は対応している。

時間当たり実質賃金を時間当たり実質労働生産性で割った、賃金/生産性比率を見ると、賃金をCPIで実質化した時には、この20年間で、賃金/生産性比率は大幅に低下しているが、賃金をGDPデフレーターで実質化した時には、この20年間、賃金/生産性比率は殆ど変っていない事が分る。

交易条件の悪化によって、日本人の購買力が低下しているのである。

日本人の作りだす付加価値が、この20年間、殆ど変っていない。この20年間、日本は全く進歩していなかった事になる。これが、失われた20年の本質であり、デフレの原因だったのである。なんだか当たり前の結果だが。やはり「改革なくして成長なし」なのである。構造改革で失業者や自殺者が増えると言う主張があるが、セーフティーネットも作らずに改革しようとするからである。失業者に対しきちんと職業訓練(例えば、介護の資格をとらせるなど)を受けさせ、就業させればよいのだ。ドイツやスウェーデンの例が参考になるだろう。今の日本では、セーフティーネットも職業訓練も無いに等しい。
ラベル:アベノミクス
posted by 望 at 01:14| Comment(1) | TrackBack(0) | 経済 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
アメリカで販売されていた韓国車の燃費に関するデータが誇張されていたことがわかった。
発端は、消費者からの情報。広告でアピールしている燃費が、実際とは異なるのではないかと、消費者から消費者団体に疑惑の調査依頼があった。
リッターあたり17kmと宣伝していたのに、実際はリッターあたり10km程度でしかなかった。
調査をもとに、この消費者団体は去年、購入した消費者が、ガソリン代を余計に支払わされたとして、損害賠償を求めて裁判所に訴えた。
これを受けて環境保護局も乗り出した。
それまでは、日本車より燃費がいいというのが売り文句だったが、実際は日本車より燃費が劣るものばかりであることが判明した。
Posted by 共産党と社民党の消滅を望む at 2014年08月21日 09:02
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